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大島 真澄; 藤 暢輔; 木村 敦; 海老原 充*; 大浦 泰嗣*; 伊藤 泰男*; 澤幡 浩之*; 松尾 基之*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 271(2), p.317 - 321, 2007/02
被引用回数:11 パーセンタイル:61.1(Chemistry, Analytical)多重線検出法を中性子放射化分析と組合せることにより、従来の放射化分析より優れた感度と分解能が得られることを実証した。われわれは今回多重線検出法を即発線分析に適用するために、原子力機構(旧原研)研究炉JRR-3の冷中性子ガイドホールに新たなビームラインを設置した。これはビームシャッター,ビーム減衰器,多重線検出装置,試料交換機,ビームストッパーからなる。この分析のために最適化した高効率多重線検出装置を建設中であり、その性能をモンテカルロシミュレーションコードGEANT4.5.0で評価した。
藤 暢輔; 初川 雄一; 大島 真澄; 篠原 伸夫; 早川 岳人; 櫛田 浩平; 上野 隆
Health Physics, 83(1), p.110 - 113, 2002/07
被引用回数:10 パーセンタイル:54.86(Environmental Sciences)Iは半減期が1.610yと非常に長く、一旦環境中に放出されると長い間環境にとどまり、人間に影響を与えるレベルに到達する恐れがあることで、その増加が懸念されている。大洗海岸より採取したカジメからヨウ素をPbIとして抽出し、多重線検出法を用いてI/Iの同位体比を測定した。その結果、その同位体比はという低い値であった。
大島 真澄
Isotope News, (553), p.8 - 10, 2000/06
放射化分析において、放射性核種は平均して10本オーダーの線を放出する。1台の線検出器を用いる従来の放射性核種分析では、分解能は約1000分の1であるので、少ない核種を含む試料では問題ないが、数十核種を含む試料では線の本数は数百本に達し、これらをすべて分離することは不可能になる。これらの弱い線を定量するためには、一般に化学分離などの操作が必要となる。われわれは多重線を多重線検出装置を用いて同時計数測定する方法により、従来の1次元法に比べ1000分の1倍の百万分の1のエネルギー分解能が得られることを示した。これにより、どれほど多くの核種が存在しても、それらを完全に分離することが可能となった。この方法を中性子放射化分析に応用し、工業技術院地質調査所発行の標準岩石試料JB-1a及びJP-1試料の定量を行ったところ、化学分離等の処理なしに27核種の元素が同時に定量できた。また、同じ手法で49元素の同時定量が可能であることを明らかにした。多重線検出法ではバックグラウンドが大幅に低減するため、微弱なピークの検出が可能になり、実に存在比10(10億分の1)オーダーの核種の定量ができるようになった。以上の結果の紹介と現在計画している高度化などについて解説した。
初川 雄一; 大島 真澄; 早川 岳人; 藤 暢輔; 篠原 伸夫
放射化分析, (10), p.19 - 20, 2000/03
核構造研究において顕著な成果を収めている多重線測定装置GEMINIを分析化学、特に中性子放射化分析法に応用して解説した。一般に中性子放射化分析では主要成分からの放射線が強く微量成分の検出には化学分離などが必要であるが、多重線測定装置によって得られた2次元スペクトルにより化学分離などを行うことなく非破壊で微量成分の検出に成功した。標準岩石試料の測定においては同時に27元素の検出測定に成功した。検出できた最小成分はJP-1試料中のEuでその含有量は4ppbであった。これらの成果について述べたものである。